毎朝ドラッグストアにマスク購入のために並ぶおばあちゃん…理由が切ない…。

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不織布マスクイメージ写真

今までストックで何とかやりくりしていたマスクが底をつきそうになって、
未だ品不足が改善されないので日曜日の早朝からドラッグストアに並んでみることにしました。

並び始めて10分後ぐらいに優しそうな小柄なおばあちゃんが私の後ろに並びました。
しばらくしておばあちゃんがヒマらしく話しかけてきました。

おばあちゃん:「今日はやっぱりもう30分は早く来ないとダメだった。箱のマスク買えんかも知れん。平日にこの時間に並んだら箱のマスクは買えるんよ。土日はダメだねぇ。」
筆者:「そうなんですか。私は並ぶの今日が初めてなんです。」
おばあちゃん:「箱のマスクが欲しいなら平日がいい。」
筆者:「仕事があるので平日並ぶのは難しいです。」
おばあちゃん:「ワシはもう2週連続で並んどる。」
筆者:「え?じゃぁ箱のマスク買えたんじゃないですか?」
おばあちゃん:「平日はほとんど箱のマスク買えとる。一番入っとたのが100枚入りだった。」

その話を聞いて〈優しそうなおばあちゃんだけど、マスクの買い占めだ。〉と思いました。
何となくそう思うと会話が続けにくくなり、ケータイを出しておばあちゃんが話しかけにくい雰囲気を出してみました。
するとおばあちゃんも「じっとしてると寒い。」と言って近くをウロウロ。
何度も列をはみ出してウロウロしているおばあちゃんの後ろにいた若い男の人が私の真後ろに列を詰めてきました。おばあちゃんが慌てて戻ってきて「ワシはここ並んどった。なぁ!」と私に同意を求めてきたので、「はい…。」と答えたら若い男の人はイヤそうな顔をしておばあちゃんを列に入れてあげていました。
それをきっかけに再びおばあちゃんと会話することになりました。

おばあちゃん:「マスクなぁ、朝並ぶと買えること知って並んで買って隣近所に配っとる。みんなエライ喜ぶ。最初、家族の人数分、1人1枚であげとった。2軒先の○○さん、最近こどもに『あそこのおばあちゃんとこ行ってマスク貰っといで。』言っとるらしくて、こどもがウチ来る。この間『こども用の小さいやつないの?』って聞かれたわ。1日に2回も取りくる時もある。ついでにお菓子もあげると喜ぶんよ。」

マスクはいっぱい買えているはずなのおばあちゃんの顔をよく見ると、着けているマスクは洗えるガーゼマスク。しかも結構使い古してるようでゴムの部分がヨレヨレ。

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ガーゼマスクイメージ写真

 

筆者:「ご近所さんに何枚くらい配ってるんですか?」
おばあちゃん:「30枚だとあーちゅう間にない。(あっという間になくなる。)」
筆者:「ご近所さんも自分の必要な分は自分で調達するだろうから、おばあちゃんもご自身が使う分だけ買われたらどうですか?」
おばあちゃん:「こどもが毎日取り来る。なかったらかわいそうだろう。」
筆者:「でもおばあちゃんも毎日朝早く並んで、最近のマスクは高いし、大変でしょ?」
おばあちゃん:「目覚まし使わんでも朝は早よ勝手に起きてしまう。畑仕事しとった習慣だ。最近ココ並んどるで病院行っとらんで、その分でマスクが買えとる。じいさんとっくに死んで、うちワシ一人だからお金は好きに使っていいんよ~。」

何て言えばいいのか次の言葉が出てきませんでした。

おばあちゃんは誰かに必要とされていることや、
喜んでもらえることが嬉しいから毎朝並んでいるのでしょう。
でもまだこの時期、朝は冷える時があります。
おばあちゃんが体を壊してしまわないか心配になりました。

自分はヨレヨレのガーゼマスクを着けて、新しい不織布マスクを配るおばあちゃんを見て、
ご近所さんはどう思っているのでしょうか?

無事マスクを手にしてレジ並んでいたら先にお会計を済ませたおばあちゃんが、
おばあちゃん:「買えてよかったのぅ。ワシは帰ってマスク配ったら道の草むしりじゃからお先に~。」

苦笑いしかできませんでした…。
おばあちゃんに何て言ってあげるべきだったのか…未だに正解がわかりません…。
うまく言葉がでなかった自分が情けないです。

 

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